
医薬品医療機器等法(薬機法)の規定に基づき、当院で提供しているマウスピース型矯正治療(インビザライン・システム)に関する重要事項を公開いたします。
患者様に安心して治療を選択していただけるよう、日本国内における法的ステータスや安全性、入手経路について透明性を持って解説いたします。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)に関する重要事項の公開
当院では、世界的に普及しているマウスピース型矯正治療「インビザライン・システム」を導入しております。本システムは非常に高い実績を誇る治療法ですが、日本国内の「医薬品医療機器等法(薬機法)」においては、以下の通りの位置付けとなります。
1. 薬機法における位置付けについて
インビザライン・システムは、日本の薬機法上の承認を得ていない「未承認医療機器」に該当します。
日本で「医療機器としての矯正装置」として薬事承認を受けるためには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
- 厚生労働省が認可した材料を使用し、日本の国家資格を持つ歯科医師または歯科技工士が国内で製作したもの
- 既製品としてそのもの自体が薬事承認を受けているもの
インビザラインの場合、治療計画は日本の歯科医師が作成しますが、実際の装置(アライナー)は米アライン・テクノロジー社の海外工場において、ロボットにより一括製作されます。このように海外でカスタムメイドされる装置であることから、現行の日本の薬機法における「医療機器」の枠組みには該当せず、未承認医療機器という扱いになります。
2. 入手経路と国内の承認状況
- 入手経路: インビザラインは米国アライン・テクノロジー社の商標であり、同社のシステムをインビザライン・ジャパン社を通じて利用し、個人輸入の枠組み等で入手しています。
- 一部承認について: インビザライン・システムのすべてが未承認というわけではありません。マウスピースの原材料(プラスチック素材)および、型取りに使用する口腔内スキャナ「iTero(アイテロ)」については、日本国内での薬事承認を取得しています。
- 国内の類似装置: 日本国内で製作される一部のマウスピース矯正装置の中には、薬事承認を得ているものも存在します。
3. 世界的な安全性と実績について
インビザラインは、世界100カ国以上の国々で提供されており、これまでに1,500万人を超える(※2023年時点)膨大な治療実績があるグローバルスタンダードな治療システムです。
- 安全性: 長年の臨床応用において、歯科矯正治療に伴う一般的なリスク(歯根吸収や歯肉退縮など)以外の、インビザライン特有の重大な副作用については報告されていません。
- 諸外国の状況: 米国をはじめとする諸外国では、矯正治療の主要な選択肢として広く認められており、その信頼性は非常に高く評価されています。
4. 医薬品副作用被害救済制度について
インビザラインは国内の薬機法未承認の装置であるため、万が一重篤な副作用が生じた場合でも、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が提供する「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはなりません。この点については、治療開始前に十分にご理解いただく必要があります。
患者様へ:透明性のある医療を提供するために
当院では、未承認医療機器であることを踏まえた上で、その卓越したデジタルシミュレーション機能や、世界トップクラスの症例数に基づく信頼性を重視し、本システムを採用しております。
インビザラインを用いた矯正治療については、メリットだけでなくこうした法的背景についても丁寧にご説明し、ご納得いただいた上で治療を開始いたします。ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。